北朝鮮の新設工場が壊滅…金正恩「電力不足」理解せず

想定外にも程がある。金正恩総書記が鳴り物入りで立ち上げた「地方発展20×10」政策。首都・平壌とは比べ物にならないほど立ち遅れた、地方の経済に投資し、バランスの取れた発展を目指すというもので、これに基づいた工場が次々に完成している。

国営メディアは盛んに喧伝しているが、現場の幹部から政策の存在意義に疑問を呈す声が上がるほど、うまく行っていない。建設された工場がいずれも正常に稼働できていないと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

国営の朝鮮中央テレビは、両江道(リャンガンド)の金亨稷(キムヒョンジク)郡の地方工業工場の竣工式が11日に行われたと報じた。だが、現地の電力部門の情報筋によると、この工場は現在、稼働できていない。竣工式の当日にテレビ撮影のため、少しだけ稼働しただけだった。

金正恩「想定できず」

その最大の原因は、電力の供給難にある。