銃殺の悲劇も…北朝鮮「喜び組」スキャンダル
「喜び組」は、金一族、とりわけ故金正日総書記に関する最高機密スキャンダルだけに、ドラマの存在自体が知られれば、多くの住民達が逆に興味をもつからだ。つまり『ツツジの花が咲くまでに』の存在を隠蔽するために、あえて携帯電話の違法通話という濡れ衣をかぶせられ処刑されたというのが、今回の処刑事件の背景と言える。
最高尊厳のスキャンダルを銃殺で隠蔽するのは、いかにも北朝鮮当局らしい。しかし、最高尊厳の権威を守るための銃殺処刑という非人道的な方法が、結局は国際社会からの非難と孤立を招き、北朝鮮の発展を阻む大きな障壁となっている。
(デイリーNKジャパン編集長 高英起)