米韓首脳会談、両国発表に「ズレ」…文在寅政権が「言い換え」か

一方、韓国の国家情報院は徐薫(ソ・フン)院長は24日、「朝鮮の金正恩国務委員長が11月の釜山(プサン)韓国・ASEAN特別首脳会議に出席する可能性がある」と国会情報委員会で答弁している。

これについては、「本当かよ!?」とツっこまずにはいられない。南北関係は冷え切っており、仮に金正恩党委員長が文在寅氏に親書を送ってきただけでも韓国には「大成果」と言える状況だ。米朝対話が進展した場合という条件付きとは言え、いきなり釜山訪問とは、あまりに飛躍し過ぎている。

文政権はチョ・グク法相をめぐる検察の捜査拡大により窮地に追い込まれている。金正恩氏の訪韓で支持率を浮揚させ、来年4月の総選挙での与党の勝利につなげたい思惑は手に取るようにわかる。

しかしそもそも、本当に金正恩氏が来ると思うなら、現時点では極秘で準備を進めるべき案件だ。隠しもせず公けにしてしまうのは、とうてい現実味がないことを政権も知っているからであり、つまりは今を乗り切るためだけの、「言葉だけ」の空虚なパフォーマンスに過ぎないということだ。