美女2人は「ある物」を盗み公開処刑でズタズタにされた
金正恩氏がこうした処刑を続けていた期間、北朝鮮の官僚たちは相当に委縮しただろう。実際のところ、北朝鮮のようにカネもモノも足りない環境下では、現場の責任者たちが様々な場面で機転をきかせ、あるいは英断を下すことなしに、社会は回って行かない。
ということは、彼らを委縮させる金正恩氏の恐怖政治は、どうにかこうにか回ってきた北朝鮮社会の歯車を、完全に狂わせてしまう可能性が低くないのだ。この間、北朝鮮経済の中でそのような現象が表れたかどうかを検証するのは難しいが、恐怖政治がプラスに働いたとはとうてい思えない。
金正恩氏は2018年も、経済部門の視察で一度ならずブチ切れている。それでも、担当者が処刑されたとの話は聞かない。もしかしたら彼も、何らかの反省をしたのだろうか。
(参考記事:「死刑囚は体が半分なくなった」北朝鮮、公開処刑の生々しい実態)恐怖政治、再び(5)公開処刑は空から見られていた…証拠をつかまれた金正恩氏
北朝鮮の公開処刑は、その現場が衛星写真に捉えられたことがある。
2014年10月、平壌に近い姜健(カンゴン)総合軍官学校を撮影した民間衛星の写真を見ると、広場に何らかの物体10個が一列に並べられている。それに向かって6門のZPU-4対空機銃が並べられていて、その後ろには、射撃の様子を観察するためと見られる場所が設けられている。
(参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認)