金正恩氏も激怒した「女性兵士への性暴力」の卑劣な手口

平壌の某軍病院の管理職を務める連隊長クラスの幹部は、病院に勤務する女性の軍医や看護師に対して繰り返し性暴力を働いてきた。夜中に軍医や看護師を病棟や自宅に呼び出し、栄養剤の注射、マッサージを指示した上で、性暴力を加える手口だ。女性が歯向かえば「朝鮮労働党に入れないようにする」と脅迫するという卑劣さである。

(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

このような性暴力は朝鮮人民軍のみならず、北朝鮮社会に蔓延しており、加害男性は罪の意識すらなかったようだ。

そしてあるとき、この幹部から性暴力被害を受けた看護師が妊娠してしまった。事が広がることを恐れたであろう幹部は、看護師に中絶手術を受けることを指示した上で、強制的に除隊させてしまった。それを知った軍医と看護師が立ち上がり、集団で信訴したという。まさに北朝鮮版の #MeToo である。