「この国はもう終わり」北朝鮮を脱出した女性が見たモラル崩壊の極み
覚せい剤が贈り物として扱われるようになったのは、今にはじまったことではない。
2014年に脱北した薬物密売人は、「当時、会寧(フェリョン)市に住む成人の70~80%ぐらいはオルムをやっていたと思う。私の客は、ごく普通の人々だった。警察官、保衛員、朝鮮労働党員、教師、医師たち。オルムは誕生日のパーティーや高校の卒業祝いのための、非常に良い贈り物だった」と述べている。
さらに懸念すべきは、覚せい剤の購入層として中高生の割合が高くなっていることである。RFAの情報筋は「以前は、周囲の顔色を窺いながらオルム(覚せい剤)を入手していたが、最近では気にせずに購入している」と述べる。
「隣家の10代が…」
日本に在住する脱北者のAさん(40代の女性)は、薬物の蔓延が北朝鮮を離れる決定的なきっかけだったという。