北朝鮮軍「処刑幹部」連行の生々しい場面
2013年12月8日、平壌で開かれた朝鮮労働党政治局の「拡大会議」の最中、張成沢氏は名指しで「反党・反革命分子」と批判され、その場で逮捕・連行された。 その4日後の12日、張成沢氏は、軍事裁判にかけられ即時処刑された。
北朝鮮国営メディアは、張成沢氏が会議から連行されていく瞬間と、裁判にかけられる写真を公開した。それを分析した結果、厳しい拷問を受けたあとが見られるとも言われている。
(参考記事:北朝鮮メディア、張成沢氏の裁判と死刑執行を報じる)本欄では繰り返し述べているが、金正恩氏恐怖政治が日増しに強まっていることを、張成沢氏と李永吉氏の粛正劇は物語っている。とりわけ軍部に対する恐怖政治は顕著だ。昨年5月には、日本の防衛大臣にあたる人民武力相の玄永哲氏を無 慈悲に処刑。そして今回は、李永吉氏総参謀長を処刑した。
(参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射砲」、人体が跡形もなく吹き飛び…)金正恩氏は、2012年にも父・金正日氏がお膳立てした李英鎬(リ・ヨンホ)総参謀長を粛正している。つまり、最高指導者になってからわずか5年間で二人の総 参謀長を粛正したことになる。