報復殺人と「秘密の饗宴」、そして愛人…北朝鮮外交エリートの実像
秘密パーティーに参加する面子は極めて限られており、外務官僚では私の知る限り、姜錫柱と金桂寛のふたりだけだった。参加頻度は10対1で姜錫柱の方が圧倒的に多い。
外務省には姜錫柱をサポートするスタッフが複数おり、筆頭の男性秘書には外務省の局長クラスが付いた。他に、身の回りの世話を焼く女性の「技術秘書」が付くのだが、何のことはない、これは愛人の隠れ蓑である。
姜錫柱は自ら、劇団や舞踊団から好みの女性を選んでは3~4年ほど仕えさせる。食事の世話から夜の床まで共にするのだから、まるで新婚夫婦の生活だ。彼女が適齢期になると、若手の外交官と結婚させ、また新しい女性を連れてくる。
お楽しみの「落とし前」
結婚した女性たちには、それまでの奉仕に対する褒美として外交官の地位を与え、夫とともに海外勤務に出す。