「殺し屋」が当局者を相次ぎ惨殺…鉱山利権めぐり北朝鮮でマフィア抗争
韓国鉱物資源公社が2009年に発表した資料によれば、北朝鮮の金の埋蔵量は約2000トンに及び世界9位。金鉱は全国に点在しており、その数は1860、砂金の採取場まで含めると2300を超える。中でも平安北道の雲山(ウンサン)金山は埋蔵量が1000トンに及ぶと見積もられているが、まだその多くが採掘されないまま残っている。
また、数ある金鉱の中には、日本の統治時代に三菱鉱業(現・三菱マテリアル)が運営していた「青岩金山」もあり、現在は金正恩氏の秘密資金を運用する朝鮮労働党39号室や秘密警察が管理している。
一方、こうしたビジネスが拡散するに従い、「鉱山利権」を巡る血なまぐさい事件も起きている。
殺し屋まで雇って
少し前には、中朝国境に面した咸鏡北道恩徳(ウンドク)郡の村で、地元住民と流れ者の一団との間で大規模な乱闘が発生。ツルハシやシャベルで頭を叩き割られるなどした数人が死に、数十人が負傷したとされる。