金正恩と大阪を結ぶ奇しき血脈(1)すべては帰国運動からはじまった

北朝鮮の宣伝と日本の報道機関の北朝鮮賛美によって、貧困に苦しんでいた在日朝鮮人は祖国への幻想を抱き、帰国事業に駆り立てた。しかし、帰国者を待っていたのは、日本での宣伝とは大違いの貧困という現実と北朝鮮社会で最下層に位置づけられた差別だった。

「こんなはずではなかった」祖国に裏切られ、未来が打ち砕かれた彼らの怨嗟の声が聞こえて来そうだ。

そんな中、底辺からファーストレディーまで登り詰めた一人の女性がいる。北朝鮮の最高指導者である金正恩第1書記の実母「高ヨンヒ(※)」だ。