「私たちは性的なおもちゃ」暴露された金正恩時代の性暴力
21人の脱北者は、生理、妊娠などについての教育は受けたものの、セクシャリティ、生殖器官などについてはほとんど教わっていないと答えた。また、30人の脱北者は、セイファーセックスや性感染症についての教育を受けていないと答えた。2人の元医師、1人の看護師も北朝鮮では性感染症に関する知識が限られていると証言した。
(参考記事:金正恩氏のせいで性感染症の拡大が止まらない北朝鮮)また、ドメスティック・バイオレンス、セクシャル・ハラスメントなどと言った性暴力に関する用語も認知されておらず、北朝鮮の専門家は性的暴行の意味を狭義で捉えていて、「マリタル・レイプ」(配偶者からのレイプ)などの意味を理解しなかったという。
性暴力の被害に遭った女性をさらに苦しめるのは、「女性の方に問題があったからだ」として、加害者ではなく被害者の落ち度を責める社会的風潮だ。両江道(リャンガンド)で教師を務め、2013年に脱北したリ・チュンソクさんは、北朝鮮における女性の地位の低さについて次のように語った。