国家にスイカ畑をむちゃくちゃにされた北朝鮮農民の怒り

北朝鮮当局は今年初めから「非社会主義的現象」、つまり当局の考えるところの社会主義にふさわしくない行為を取り締まるキャンペーンを繰り広げているが、今回の取り締まりも締め付けを強化しようとする雰囲気に便乗したものではないかとの見方も出ているという。(参考記事:「網タイツ」を取り締まれ…金正恩氏の命令でキャンペーン

しかし、この取り締まりキャンペーンで生活を脅かされた人々が猛反発し、一部では緩和を余儀なくされている。

(参考記事:金正恩氏「花柄ストッキング禁止令」を撤回か…重要政策で挫折

畑を巡っては、当局と農民との闘いが毎年のように繰り広げられている。金正恩氏が提唱した植林事業を進めるために、当局は農民が山を切り開いて作った個人耕作地を乱暴に没収している。その恨みで、農民は植えられた木を密かに抜いて、作物を植えたり、木を植えるふりをしてわざと枯れさせたりしているという。

権利意識を持ち始めた北朝鮮の人々が、スイカ畑をむちゃくちゃにされた恨みを、どのような形で噴出させるかわからないのだ。(参考記事:金正恩氏vs北朝鮮の農民…畑を巡る熾烈な闘い