「肛門のない赤ちゃんが生まれた」北朝鮮核開発、被ばく労働の恐怖
北朝鮮の核開発に関わる数千人の労働者が、放射能汚染に晒されている可能性は2006年に行われた1回目の核実験直後から指摘されてきた。ウラン鉱山で働く労働者の平均寿命が他の地域に比べ著しく短く、放射能汚染による奇形児出産も多発しているという情報については本欄でも報じたことがある。
(参考記事:北朝鮮、ウラン鉱山近辺で深刻な放射能汚染)韓国の大手紙・朝鮮日報は昨年11月、吉州郡出身の脱北者の証言として「吉州の産婦人科病院で肛門と性器のない赤ちゃんが生まれたという話を親戚から聞いた」と伝えた。この脱北者によると、吉州ではその地形上、住民は豊渓里に流れている水を飲む。つまり日常的に放射性物質に汚染された水を飲んでいる可能性が高いのだという。
ウラン鉱山で働く労働者や核実験場近くで働く住民たち以上に被ばくの危険にさらされているのが、強制収容所に収監された政治犯たちだ。実は、豊渓里近くには、悪名高き政治犯収容所「16号管理所」(化成強制収容所)が存在する。
(参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「人権侵害」の実態)