ちぎれた手足が散乱、マンション崩壊で500人死亡….そのとき何が⁉

2014年5月15日、北朝鮮の首都・平壌で約500人が犠牲となるマンション崩壊事故があった。事故はなぜ発生し、そのとき何があったのか――。

金正日総書記は2009年、平壌10万戸建設事業を本格化させた。2012年に設定した強盛大国の完成の年に向け、老朽化した住宅を取り壊し、新しい住宅を10万戸建設、供給するという野心的な計画だ。これは、後継者である金正恩氏の実績作りという性格も非常に強かった。(参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図

しかし、計画は初めの段階から躓いた。建築資材、労働力、それを裏付けする資金が全くなかったのだ。

轟音とともに粉塵を巻き上げ…

頼りになるのは、北朝鮮お得意の速度戦と自力更生精神だけだった。