金正恩氏は父が愛した「天才ヴァイオリニスト」を容赦なく殺した
銀河水管弦楽団のフランス公演ではオーケストラのコンサートマスターを務めたほか、サン=サーンス作曲の「序奏とロンド・カプリチオーソ」を演奏し、フランスの聴衆から大絶賛を受けた。アンコールでは朝鮮の曲「ニルリリヤ」を演奏した。
しかし、金正日氏が愛し育てた素晴らしいヴァイオリニストを、息子の金正恩氏は容赦なく処刑した。国家と独裁者の威信を守るためには手段を選ばないのが北朝鮮という国家だ。しかし、北朝鮮が芸術家の生命とともにその実績を消し去ろうとしても、国境を越えて情報が共有される現代社会では、その痕跡を完全に消し去れるはずもない。
先述のフランス公演でのムン・ギョンジン氏の才気あふれる演奏ぶりは、今も動画で見ることができる。
(参考記事:【動画】銀河水管弦楽団・2012年フランス公演)