帰国した北朝鮮「美女応援団」を苦しめる「水抜き」作業とは何か
安氏によると、「水抜き」とは韓国滞在中に接した社会の雰囲気と文化を洗い流す思想教育だという。
「水抜き」では、平壌市内の普通江(ポトンガン)ホテルや羊角島(ヤンガクド)ホテルなどで3~4日間かけて、「わが国(北朝鮮)も韓国に劣ってはいない」ということが教え込まれる。同時に、団員同士で互いの行動を批判し合う「総和作業」も行われるという。
応援団員らは「水抜き」を通じて、韓国で見聞きしたことを口外してはならないと言われているはずだ。なぜなら、金正恩党委員長は韓流の流入を非常に恐れているからだ。
北朝鮮で韓流が密かに広まりはじめたのは、2000年頃からのことだ。CDやDVD、ハードディスク、SDカードなどの記録メディアの発展、さらにはノートテルというポータブル再生機の普及を受けて、韓流をはじめとする海外コンテンツは拡散した。こうした状況に、北朝鮮当局は極めてナーバスになっている。韓流取り締まりを担当するタスクフォース「109常務」を組織し、時には韓流の動画ファイルを保有していたという容疑だけで、女子大生を拷問し悲惨な末路に追い込むほどだ。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)