女性兵士の「性上納」とカネ儲け…北朝鮮軍の「ポンコツ」な実態

このような警備兵付き駐車場は、他の地域にも存在する。両江道の情報筋によると、恵山市の松峯洞(ソンボンドン)にある恵山旅客バス運送事業所と恵山長距離運送事業所の敷地には、多いときで60台以上の車がビッシリと停められている。これらのほとんどが、駐車料金を払っているソビ車だ。

恵山長距離運送事業所は、人民保安省の8総局(軍需動員総局)の兵士7人が交替で警備するため、非常に安全だと評判だ。1ヶ月の駐車料金は270元(約4370円)で、庶民にとっては大金だが、ビジネスを展開する車のオーナーからすれば、大した額ではない。カネさえ払えば、何台停めてもいいという料金体系になっている。

このニュービジネスによって、軍の収入がどれほどになっているのかは不明だが、儲けの約3割は部隊の維持費に、残りは大隊長と政治指導員のポケットに入るという。つまり、実際に警備を行っている兵士は何ももらえない。車のオーナーたちは不憫に思ったのか、警備の兵士たちに酒と食事を振る舞っている。