金正恩氏が「親密美女」を猛スピードで出世させている

ただし、党中央委員候補となった玄氏はともかく、北朝鮮の芸術家たちが、永遠にスターの座にいられるというわけではない。音楽家として金正恩氏の偉大性を宣伝する、つまり最高指導者の沽券にかかわる存在だけに、失態を犯せば最悪の場合「処刑」が待っている。2015年3月には、李夫人が所属していた銀河水管弦楽団のメンバーら4人でさえ、せい惨きわまりない方法で処刑されたと伝えられている。

(参考記事:「家族もろとも銃殺」「機関銃で粉々に」…残忍さを増す北朝鮮の粛清現場を衛星画像が確認

玄松月氏の正確な年齢は不明だが、年齢の若さもさることながら、元歌手が朝鮮労働党中央委員会入りした前例はない。20代後半から30代前半と見られる金与正氏の抜擢も含めて、二人の女性の異例の人事には、金正恩氏の私情が色濃く反映されているようだ。