「金正恩ポスター」をトイレットペーパー化する北朝鮮大衆
それだけに、ぞんざいに扱うことは国家に対する反逆と見なされる可能性すらある。にもかかわらず、このポスターに対する「破損事件」が続発。そのたびに、人民保安部(警察)や国家安全保衛部(秘密警察)が捜査に乗り出すが、一向に減らない。
(参考記事:北朝鮮、秘密警察が「落書き」捜査に躍起)米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると、事件に業を煮やした当局が、「朝鮮労働党宣伝扇動部の名義で落書き、破損を厳罰にする」と強い警告を出した。
4月20日の夕方には、北朝鮮の町内会であり、相互監視団体でもある人民班の重要会議が開かれ、「朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創健日(4月25日)と労働党第7回大会(5月)を成功させるために、全国が非常警備体制に突入した」という達しがあり、朝鮮労働党宣伝扇動部が作成した政治宣伝資料が住民に手渡された。資料には「政治ポスターに落書きしたり、破損したりした者は厳罰に処する」と書かれていたという。