金正恩氏の兄は「有能なギタリスト」だった!
ちなみに、ロンドンを訪れた際には美貌の女性が同行していたが、彼女もまた、ギタリストであることがわかっている。カン・ピョンヒという名前の、北朝鮮版ガールズグループ、モランボン楽団のメンバーだ。彼女と正哲氏の関係は詳らかでないが、正恩氏の夫人である李雪主(リ・ソルチュ)氏が元歌手であることを考えれば、交際していたとしても不自然ではない。
そういえば、彼らの母である高ヨンヒ氏も舞踊家出身だが、故金正日総書記と正恩氏が、親子ともども劇団出身の妻をめとったことを揶揄した人々が、無残に銃殺されるといった事件が過去にはあった。(参考記事:美貌の女性らが主導…北朝鮮芸術家「ポルノ撮影」事件の真相)
それにしても、国民に対しては韓流ドラマを見たというだけで厳罰を与えながら、金王朝のファミリーは欧米の文化に染まり放題というのは、何とも理不尽だ。(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)
テ氏は10年にわたるイギリス生活で、息子がすっかり西側の文化に染まり、北朝鮮に連れ帰るなど考えられない状況になっていたと伝えられる。
(参考記事:亡命した北朝鮮外交官、「ドラゴンボール」ファンの次男を待っていた「地獄」)仮に一家で北朝鮮に帰国した時の恐怖と、正哲氏の気ままな生活を比べてみたとき、自分にとって祖国とは何なのかと考えずにいられなかったのではないか。