金正恩氏に追い詰められ死を選んだ、ある一家の悲劇
一家5人は、北朝鮮に強制送還される途中で服毒し、全員が死亡した。漢族の脱北ブローカーによると、父親が万が一のために所持していた青酸カリを飲んだものと思われる。
父親としては、強制送還後に本国で待ち受ける息子と娘たちの運命を考えたとき、そうせざるを得ないと判断したのかもしれない。
(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)金正恩党委員長は昨年来、脱北者の徹底取り締まりを厳命している。この一家の悲劇も、その無慈悲な命令に追い込まれた末のものであると言うことができる。また、中国における脱北者の取り締まり強化は、現地における彼らの立場をますます弱め、様々な2次被害につながっている。
(参考記事:ねらわれる少女たち…脱北者の性犯罪被害が深刻)一家と行動をともにしていた別の脱北者家族は公安局に勾留され、すでに北朝鮮に強制送還された可能性がある。