死者数百人の事故が多発する北朝鮮の「阿鼻叫喚列車」

北朝鮮の列車の一般的なスピードは時速30キロから50キロだ。直線区間や下り勾配ではそれ以上のスピードを出すことがあるが、1990年に著者が同僚の機関士から聞いた話によると、許されている最高速度は時速70キロ、平均時速は50キロから60キロだ。

これは、北朝鮮鉄道の中でも最も整備されている区間、つまり外国人の乗車が多い平義線の平壌~新義州間などでなければ出せないスピードだ。それ以下のスピードでも、状態の悪い他の路線では脱線の危険性が高まる。

無謀な重量級貨車

道床の状態は非常に深刻だ。