北のミサイル連射、米空母の増派で「朝鮮半島危機」は再燃するか

筆者は、決してそうではないと考える。そもそも朝鮮半島で戦争が起きれば、受容し難い被害が韓国はじめ周辺国にもたらされるというのは常識である。同盟国である韓国の悲劇を顧みず、米国が独断で軍事行動を起こすのは考えられない。

それでも米国は、いざという時のための、北朝鮮との戦争計画を持っている。戦争は、偶発的な事態が引き金になって起きることもあるからだ。

トランプ政権が軍事行動を検討するとすれば、何らかの偶発的な事件をきっかけに、北朝鮮の指導部を素早く「斬首」してしまおうというものだろう。これは、米国だけでなく韓国軍も考えているはずだ。

(参考記事:金正恩氏は米韓の「カウンター攻撃」にやられる

そう考えると、米国は北朝鮮を脅しまくって守りを固めさせるより、「少し油断させておくのも悪くない」と考えるのではないか。現に上述した通り、正恩氏は自らの姿を米軍の偵察衛星にさらしている。