金正恩氏「拷問部隊」が繰り返すカネ目当ての悪行
この一家が韓国の脱北者から送金を受け取っていることを知った秘密警察は、その財産を奪うために、この一家を罠に嵌めたのだ。担当者は一家にカネのありかを執拗に問いただした。しかし、なかなか話そうとしないので、拷問を加えて庭に埋めてあることを自白させた。そして、6万元(約100万8000円)を奪った。
まんまとカネを手に入れた担当者はその後、調書に書き込まれていた「内部情報漏洩」という容疑と6万元という金額を削除した。そしてこう持ちかけたのだ。「このままだと金額が多くて罪が重くなるから、額を減らして助けてやろう」と。新たに書き込まれた金額は6000元(約10万円)。担当者は残りの5万4000元(約90万8000円)をネコババしたものと思われる。
これ以外にも、昨年初めには咸鏡北道(ハムギョンブクト)茂山(ムサン)郡に住む女性が秘密警察に逮捕され、拷問を加えられ財産を奪われた。女性の叔母は、秘密警察に殺されたという。