ねらわれた女子大生…北朝鮮「人身売買」の実態
答 実際のところ、私は脱北したその瞬間から韓国行を考えていました。でも、ルートがみつからないのです。そのうち中国で子供を生み、育てるうちに、韓国行がより遠ざかってしまいました。子供を連れて韓国を目指し、その途中で捕まり強制送還されようものなら、親子ともども政治犯収容所に送られてしまいます。それが恐ろしくて仕方ありませんでした。
しかしその後、私が白内障を患い、手術を受けなければならなくなりました。中国では手術の際に、身分証の提示を求められます。私には身分証がなく、保険もありませんでした。もはや躊躇することは許されず、韓国へ行って韓国国籍を取る必要が生じたのです。
問 コさんはそのようにして2016年まで中国で暮らし、韓国へ来たわけですね。ところで、コさんが初めて脱北した1990年代後半はとくに人身売買が多かったと聞いていますが、最近はどのような状況でしょうか?