ラブホテル化する北朝鮮のスーパー銭湯
極寒の時期を迎えた北朝鮮。人々は凍てつく寒さから少しでも逃れようと様々な工夫をするが、銭湯に行くこともその一つだ。
ところが、北朝鮮の銭湯は別の使われ方をしている。詳細を咸鏡北道(ハムギョンブクト)の内部情報筋が伝えてきた。
各地方都市には「恩徳院」と呼ばれる国営スーパー銭湯が存在する。風呂、サウナはもちろん、理髪店、美容室もあり、食事まで楽しめるレストランまで併設されている。
自分でバケツに水を汲み…
これだけ豪華な設備を取り揃えているのに、客足は非常に鈍い。それもそのはず、シャワーからお湯が出ず、浴槽にもお湯が張られていないというのだ。一風呂浴びるには、10リットルのバケツに水を汲んで、石炭ストーブで温めなければならない。水が温まるまでは寒さに震えつつ待たざるを得ない。
さらに、石炭ストーブから出る煤煙が室内に充満して、臭くて息が詰まるという。これでは楽しみに行ったのか、苦しみに行ったのかわからない。
若い女性がサービス
一方、トンジュ(金主、新興富裕層)が経営する銭湯は、全くの別世界だ。火力の強いブナの木を薪にしてお湯を温めているので、逆に湯気で息が詰まるほどだという。