「自由」の夢やぶれ韓国でも性的搾取…脱北女性の厳しい現実

韓国の統一省は今月13日、韓国入りした脱北者の累計が3万人を超えたと発表した。2006年2月に1万人、2010年11月に2万人を超えたことから考えるとペースはやや落ちたが、今年の1~10月までの入国人数1155人は、昨年と比べ18%増となっている。

ひとくくりに「3万人」というが、その内訳は様々だ。1983年にミグ19戦闘機に乗ったまま韓国に来た李雄平(リ・ウンピョン)大尉のような人物もいれば、1994年に政治犯収容所の現役警備兵として、スパイ作戦さながらに韓国入りした安明哲(アン・ミョンチョル)氏もいる。1997年に亡命した金正日総書記の側近・黄長※(ファン・ジャンヨプ)書記も脱北者である。(※=火ヘンに華)

軒を連ねる性風俗店

他方、中国の農村に人身売買で売られた後で脱出した北朝鮮女性もいれば、中国で捕まり北朝鮮に送還され拷問を受けるもあきらめず、数度の挑戦ののち脱北に成功し、金正日・金正恩氏の人権侵害を告発する運動家になった人も少なくない。

(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち