子どもの数が10年で半分に…深刻なレベルに達した北朝鮮の少子化

2010年代中盤まで、農村の小学校には1学年に2クラスあり60人ほどが在籍していたが、今では1クラス25人になってしまったという。中には20人しかおらず、1学年2クラスを維持するために、10人ずつに分けた学校もあるとのことだ。

小学校に通う児童の生徒の減少は、教師の生活にも影響を与えている。

農村部の小学校の場合、生徒が少なくなりクラスが1つに減らされたため、教師は午前中だけ学校に出勤して、午後は市場に出て商売に励む。以前から生活費を賄うために市場で商売をしていた教師は少なくないが、児童減少に伴い、授業以外の仕事も減ってしまったため、むしろ商売が本業のようになっているという。

当局は「子どもを多く産むことが愛国であり、母性英雄」だなどという内容の思想教育を繰り返している。しかし、そんなものが効果を生むはずがない。

若い男性を炭鉱送り

福祉システムが崩壊し、三つ子のような特別な場合を除けば、かつて国家が行っていたような育児支援が受けられなくなったため、女性たちは出産を避けようとするのだ。(参考記事:金正恩の異次元過ぎる「子作り対策」にのけぞる女性たち