子どもの数が１０年で半分に…深刻なレベルに達した北朝鮮の少子化

2023年4月28日

日本や韓国と同様、北朝鮮も少子化による人口減少が深刻化している。脱北者で韓国紙・東亜日報の記者であるチュ・ソンハ氏は、独自に入手した北朝鮮の中央統計局の内部資料に基づき、2005年の2100万人を頂点に人口が減少し始め、2015年には2060万人まで減った報じている。世界保健機関（WHO）の資料では2566万人（2021年7月時点）となっているが、これは大幅に水増しされたものだ。

人口減少に伴い、小学校の学級数が減少していると、米政府系のラジオ・フリー・アジア（RFA）が報じたが、デイリーNKの内部情報筋も同様の情報を伝えてきた。（参考記事：小学校の学級数も減少…深刻な北朝鮮の少子化）

現在、北朝鮮の新婚夫婦の10組に4組は、子どもを作ろうとしないという。その最大の理由は「子どもに苦しみを味わせたくない」というものだ。情報筋の住む町内では、3分の1の世帯にしか子どもがおらず、減る一方だと伝えている。

効果ゼロの「思想教育」

これにより、学校の学級数が減少している。