金正恩「整形手術」医師2人を処刑…平壌で囁かれる噂
もっとも、これは庶民による推測のようで、確かな情報が根拠としてあったわけではないようだ。
実は当時、北朝鮮当局は美容整形を「資本主義の影響」と見て、問題視していたフシがある。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の同年11月の報道によれば、それまでは平壌の一部の女性の間で流行していた美容整形が、しだいに全国に拡散。当局は「腐って病んだ資本主義の退廃的な文化を持ち込み、わが国の社会を蝕む行為」だと非難し、厳しい取り締まりを予告していたという。
美容整形が流行していたと言っても、誰もが気軽に受けられるわけではなく、そのような「ぜいたく」ができるのは一部の富裕層に限られる。なし崩し的な市場経済化により、貧富の格差拡大が進む中、それを象徴するような美容整形の流行を、当局は放置できなかったのかもしれない。
とはいえ、こうした分析もまた、推測の域を出ない。金正恩氏の行動の裏には、まったく異なる事情があった可能性も排除できない。