未婚だからと「陸の孤島」に島流しになる北朝鮮の若い教師たち

市党は、指摘されるような行為を行っていた未婚の教員への面談を行っているが、これに3回以上応じなかった場合、師範大学、教員大学の卒業資格を剥奪すると半ば脅迫し、彼らの属する党組織や青年同盟に問題を提起させるとして、プレッシャーを掛けた。

ターゲットを未婚者に絞ったのは、既婚者の場合は、異動が順調に進まないからだ。また、現地で結婚して出産してくれるのなら、党にとってこれ以上のことはない。

情報筋は、市党のこのような方針について、「師範大学や教員大学を卒業した若者が、経済的利益を追及して、教壇を無断で離脱して、商売を行っている現象に対応するもの」だと説明した。

また、教員にはなったものの教育現場や生活の現実に虚しさを感じて、教員をやめようとする事例が多発したことを社会的問題と見なし、教員生活を無理やり続けさせるためでもあるとした。

このように言いがかりをつけ、誰も行きたがらない地域へと向かわせるやり方は、志願者を待つよりは効率的だとして、各地で行われている。

だが、送り込まれた先を抜け出して、よりビジネスチャンスの多い都会に向かったり、すっかり腐ってしまってまともに働こうとしなかったり、トラブルばかり起こしたりするなど、嘆願事業の副作用も小さなものではない。

また、結婚、出産も当局が思ったように進むかは不明だ。自分一人食べていくのがやっとなのに、家族を増やしたところで未来が明るくなるわけではない。