北朝鮮で超人気の就職先。理由は「銃殺されないから」
一方で合弁企業勤務ならそれらの動員に行くことはあまりない。会社が当局にワイロを掴ませ、従業員の動員を免除させるからだ。国営企業と異なり合弁企業の工場はよほどのことがない限りは稼働を続けているため、従業員に頻繁に留守にされると困るのだ。
これが従業員の満足度を非常に高めているという。建設現場への動員は長期間に渡り、命を落とすことすらあるので、誰も行きたがらないのだ。
(参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図)かつては花形の職場だった司法機関など国の機関の人気はジリ貧だ。頻繁な検閲(監査)、無差別な粛清、更迭で、いつ命を落とすかわからないからだ。「今ほど、人々が自分の職業について深刻に考えたことはなかった」(情報筋)ほどだという。
(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導)北朝鮮は個人の生活を充実させることよりも、国や労働党、そして最高指導者のために何ができるかを求められるお国柄だ。就職は、本人の希望より当局の都合が優先され、勝手に割り振られるものだった。
