「中国との内通者を探せ」金正恩の指示に緊張走る国境地帯
この事件と関連して、金正恩氏は10月14日、国防および安全分野に関する協議会を主催し、貿易機関などの幹部の中に中国と内通している者がおり、国家の安全に相当な脅威になりうるとして、調査を指示したとされる。
情報筋によると、10月15日に下された1回目の指示は、中朝国境地域で起きる全般的な情報流出を取り締まるものだったが、同月25日に下された2回目の指示は、幹部が自身も知らぬ間に起こしてしまう国内情報の流出の現状に重点を置き、調査を行うというものだった。
指示を出してわずか10日後に再び指示を出したのは、当局が初回の指示に基づく調査で、情報流出の深刻さを認識し、警戒心をさらに高めるために特別監査を行うものと思われる。
平安北道保衛局は、幹部の中国との通信や中国人との対面接触の頻度や動向を詳しく調べ、収集した情報をベースにして、追加調査を行うように市や郡の保衛部の反探課(スパイ取り締まり部署)に指示した。
「少しでも異常な気配があれば、すぐに逮捕して無条件で教化刑(懲役刑)に処す、覚悟せよと(幹部たちに)警告した」(情報筋)
他愛ない情報も…
このような動きに、中国とのビジネスを行っている新義州(シニジュ)の貿易機関の幹部らの間には緊張が走っている。
