北朝鮮サッカー代表「負けて炭鉱送り」は本当だった…W杯で決勝点の「英雄」にも容赦なし
重要な試合前に現地女性と「一夜」を共にしたことにあったという。
そもそも、北朝鮮はサッカーなどスポーツに限らず、何かに失敗したら「思想の腐敗」にその原因を求め、重労働によってそれを矯正するやり方を好む。高官たちも「革命化」という名の労働キャンプにしばしば送られており、そこにはほかの人々を緊張させるための「見せしめ」の意味もある。そして、その最たる形が公開処刑だ。
(参考記事:北朝鮮の15歳少女「見せしめ強制体験」の生々しい場面)
もっとも、朴斗翼らの炭鉱送りは数カ月で終わったらしい。
彼はその後、1976年と1990年に代表監督を務めた。2008年の北京オリンピックに際しては、北朝鮮の平壌を走る聖火ランナーに選ばれている。
北朝鮮のスポーツ選手の中にはほかにも、炭鉱送りほどではないにせよ、懲罰的な無報酬労働に従事させられた経験のある人が少なくないと聞く。
つまり、「負けたら炭鉱送り」は全く根拠のない話ではないが、それで「一巻の終わり」というわけでもないということだ。
