「焼くには数が多すぎる」北朝鮮軍を襲った大量死の衝撃

北朝鮮の金正恩総書記は15日に開かれた朝鮮労働党中央委員会政治局の非常協議会で、新型コロナウイルスの感染を抑え込むため「人民軍(北朝鮮軍)の軍医部門の強力な力量を投入して平壌市内の医薬品供給活動を即時安定させること」に関する党中央軍事委員会の特別命令を下達した。

朝鮮中央通信によれば、金正恩氏は協議会の席上、「先鋭な防疫戦争で高度の緊張性と警戒心を堅持し、全ての事業を科学的に細密に作戦、指揮していささかの手落ちと盲点も許してはならない」と強調し、「活動家が実質的な活動、実質的な結果によって防疫闘争を主導していくべき」だと訴えたという。

北朝鮮は今月12日になって初めて、国内での新型コロナ感染者の発生を認めた。それ以降、感染が疑われる発熱患者の数は爆発的に増えている。

一度に180人犠牲

しかし実際のところ、新型コロナの世界的な感染拡大が始まった2020年の当初から、北朝鮮国内でも感染者の大量発生と思しき事象が観察されていた。そして、その最初の衝撃を受けたのはほかならぬ軍だった。