金正恩も止められない「サウナ不倫」に庶民の怒り

また、ワイロを受け取って営業を黙認していた機関の幹部も責任を問われ、処罰の対象となる見込みだ。

取り締まりは、新義州より南東に80キロ離れた定州(チョンジュ)でも行われている。現地の情報筋は、市の行政機関の幹部に金品を渡し、違法な店を立ち上げ、昼夜を分かたず客を引き入れ退廃的な営業をしていた業者5人と、女性従業員が摘発されたと伝えた。

今回の取り締まりの対象は、主な顧客層である高位幹部、トンジュ(金主、新興富裕層)、業者、従業員だ。寒さと空腹に耐え日々を過ごしている一般庶民は、当局がいかなる処分を下すか、怒りをもって注視している。

退廃的な営業を行った側、利用した側は双方とも、カネと権力を持っており、結局は軽い処罰で済まされるのではないかとの話が出ている。カネとコネさえあれば、政治犯罪や、金正恩氏の直接の指示があったものを除けば、もみ消すことが可能なのが北朝鮮の司法の現実だ。
(参考記事:トウモロコシとコメで「無罪」を勝ち取れる北朝鮮の公開裁判