飢えた北朝鮮の一家が「最後の晩餐」で究極の選択
食べ物や薪の備蓄ができなかった人々が餓死したり凍死したりする痛ましい事故も相次ぎ、急病でも病院に行けずに亡くなってしまう人もいた。(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為)
「生活が苦しく、家を売りに出す人も増えた。恵山洞(ヘサンドン)に住んでいた一家は、家を売り払ったカネで食べ物を買い、最後の晩餐をしてから、殺鼠剤(ネズミ捕りの薬)を飲んで一家心中した」(前出の市民)
封鎖の解除にお経済的ダメージが残り、街の雰囲気も悪くなり、市民の当局に対する信頼度は大きく悪化したという。
北朝鮮の極端な新型コロナウイルス対策は、国民の生命よりも、体制の安定を優先している。その本質を多くの国民が再認識したことは、近い将来において、かえって金正恩体制の安定を脅かす結果につながるかもしれない。