女性少尉を性上納でボロボロに…金正恩「赤い貴族」のやりたい放題
2016年5月に朝鮮労働党第7回大会が開かれたが、呉鉄山氏は党候補委員に選出されなかった。兄の呉琴鉄(オ・グムチョル)副総参謀長や他の抗日パルチザン家系の人物も、地位が引き下げられた。犯罪に対する処罰ではなく、権力基盤を固めようとしていた金正恩党委員長が、既得権力化していた彼らを除去しようとしたことによるものと思われる。
(参考記事:金正恩氏「パルチザン2世」をけん制か…相次ぐ降格)その直後の同年8月、元駐英北朝鮮公使の太永浩(テ・ヨンホ)氏が韓国に亡命する事件が起きた。夫人は、呉氏兄弟の妹の呉恵善(オ・ヘソン)氏。その後の兄弟の動静は伝えられていない。「裏切り者」とされた特権階級の家族がどうなったか、今までの事例を考えると、答えはおのずと推し量られるであろう。
入院中の女性兵士も襲撃…もう一つの鬼畜事件
事件の被害者は、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)に駐屯する朝鮮人民軍第7軍団の指揮部電信電話所交換分隊で、幹部席の交換手として勤務していた女性兵士のAさん。
黄海南道(ファンヘナムド)出身で、17歳のときに軍に入隊、第7軍団に配属されたが、その直後から性暴力が始まった。
当時、第7軍団の政治指導員だった40代のキム少佐は、1年近くAさんに対して常習的に性暴力を振るっていた。その見返りとして「一生面倒を見てやる」と言っていたキム少佐だが、政治軍官(将校)を養成する政治大学に入学してから連絡が途切れてしまった。
(参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為)
性暴力はここで終わらなかった。