穀物から医薬品を製造する北朝鮮医師の離れ業

なんと、小麦粉を原料に製造していたというのだ。

かまどの火にかけて、48時間もの間、火加減を調節しつつ煎じるという重労働だ。ちなみにこの薬、日本ではニキビの治療薬として薬局で売られているありふれたものだ。

深刻な薬品不足に拍車をかけたのは、軍の横暴だった。

軍は、90年代初め頃から様々な薬品を軍需用の「4号物資」に指定するようになった。供出させるのではなく、病院内に備蓄しておくことが求められた。

4号物資に指定された薬品は、たとえ患者が死の淵にあったとしても、軍の指示がない限りは、一切使用は認められない。管理が行き届かず紛失でもすれば、軍事裁判を受けるこになるという。