北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…

北朝鮮において売春は、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の時期に拡大。国家の配給制度が事実上崩壊し、食べ物を手に入れるため現金収入が必要となったからだ。しかし、社会の急激な変化の中、現金を得るための「就職先」が容易に整備されるはずもない。かくして、女子大生から主婦まで、商売をする元手が無い者にとって売春は、唯一とも言える生計手段として完全に社会に根付いている。また、国内経済が危機を迎えるたび、こうした傾向に拍車がかかってきた。

(参考記事:女子大生売春に悩む金正恩氏

だが、そんな女性たちを待ち受けているのは「破滅」である。

北朝鮮には麻薬中毒患者のための施設などなく、自慢の「社会主義無償医療システム」も、薬品はすべて市場で自前に入手しなければならないという、看板倒れに過ぎないのが実態だ。性病か薬物中毒で倒れれば、現金収入が絶たれ、死ぬしかない。

あらゆるセーフティネットのない社会、北朝鮮で、今日も貧しい庶民の女性は道端に立ち、無防備にその体を差し出しているのである。