飢える一般国民をしり目に…金正恩「赤い貴族」の醜悪な内紛

封建時代の身分制度を打破し、皆が平等な社会主義体制を打ち立てたはずの北朝鮮。しかし、現実は全く異なり、むしろ前近代より強化されたと言っても過言ではない身分制度に国民一人ひとりが縛り付けられている。

「成分」と呼ばれる身分の低い者は、軍、大学、朝鮮労働党に入ることが制限されるなど、社会的不利益を受ける一方で、金日成氏と抗日パルチザンを共にしていた人物やその子孫は、様々な面で優遇され「赤い貴族」とも呼ばれる。

(参考記事:【徹底解説】北朝鮮の身分制度「出身成分」「社会成分」「階層」

そんな抗日パルチザンの革命第一世代の最後の一人、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の元帥を務めた故李乙雪(リ・ウルソル)氏一家で揉め事が起きた。それも、国家保衛省(秘密警察)が捜査に乗り出すほどというから、ただ事ではない。デイリーNKの北朝鮮国内の情報筋が伝えた。