金正恩氏「健康不安」で妹・金与正氏を後継者に指名か

ここは思想教育や体制宣伝を担当する部署であり、軍の運営に口をはさむ権限はないはずで、金与正氏の行動は「越権行為」とみなされかねない。

ところがその後に開かれた総会で、金与正氏は党組織指導部の第1副部長に任命された可能性が指摘されている。組織指導部は北朝鮮の政務と人事を一手に掌握しており、第1副部長は同国の行政機構の頂点に君臨する。

だとすると、今後しばらく時間がかかるとしても、いずれは金正恩氏の異母姉である金雪松(キム・ソルソン)氏がそうであったと伝えられるように、北朝鮮で最強の官僚ポストである党組織指導部長に上り詰める可能性もゼロではない。

このような状況を踏まえれば、安燦一氏の見方は証拠が不足しているにせよ、まったく無視すべきものでもない。中央日報が同氏の分析を敢えて記事化したのも、このような判断からではなかったかと思われる。