「焼くには数が多すぎる」北朝鮮軍、新型コロナで180人死亡の衝撃

また、「隔離患者の入院したところは毎日消毒せよ」との指示も下した。軍病院はメタノールを噴霧して消毒を行っている。

さらに追跡予防治療の重要性も強調し、「既往歴のある者や免疫力が落ちている者は集中管理せよ」との指示を下した。

続けて、今後の死者数を戦闘力総和に反映するとの方針を示した。これは、死者を多く出した部隊の責任者には責任を取らせるという意味合いがある。

各部隊では大慌てで対策に乗り出した。まずは食事だ。補給を担当する後方総局は、規定通りに兵士1人あたり800グラムの食糧を供給せよとの原則を強調し、1日1回しか出ていなかったおからを3回出すという規定を定めた。

しかし、国際社会の制裁に加え、度重なる自然災害で農業生産はひどい有様で、農場では食糧を確保しようとする軍の担当者と、出すまいとする農民の間でトラブルが発生するなどの状況だ。末端の兵士にまで充分な食糧を行き渡らせようとすると、今度は民間人の間で食糧不足が発生しかねない。